アラサーOLクソ日誌。

整体に家賃の1.5倍ぶっこむ整体ソムリエ兼アラサーOLのクソだけどいとおしい日々を綴った人生日誌です。

色即是空 空即是色

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何もかも、もうすぐ思い出になってしまう。

 
少しずつ、確かに、思い出になっている。
 
思い出になって行かないでとひとりすがりつきたいような気持ちになるけど、
夜が更けて朝が来ることを誰も止められない。


空が焼け、暗闇が訪れ、だんだんと空が白じんでひんやりとした空気が徐々に温度を持つ。

 
どんなに激しい雨が地面を打とうが、跡形もなく蒸発し、また日差しが照りつける。

 
この間枯れたはずの木々をいつの間にか若葉が埋め尽くし、色付き、枯れて散り果てる。

 
ここにあったはずの建物は無くなり、
そこに居た人はまた居なくなり、
その家にはもう誰も訪れなくなった。
 

遊んでいた子どもたちがひとりふたり居なくなり、眺めていた人々もどこかへ行った。 

通りでいつも寝ていた猫は、いつの間にか見かけなくなった。

 
 
わたしの座っていた椅子は別の誰かが座り、

忘れたくない出来事は徐々に色褪せていき、

何度も読み返していたあの人からのメールはどこかへいった。

 

探せばどこかにあるのだけど、見つけたところでどうなるというのだろう。 


 
季節は変わって、景色は変わって、ひとの気持ちも移ろいでいく。

 
幼い頃、両親が年々不仲になり、毎年親戚の誰かが逝き、毎春クラスが変わり、好きな男の子や友だちが転校していくのが無性にさみしかった。

 
だから「今居るみんなで手をつないで、みんなでずっとここに留まろう」
そんな約束が交わせる学校か何かが、どこかにあるかもしれないと願った。

作れるかもしれないと思った。

 
そのあと少しして、人間はそんな関係性に耐えられるように、できちゃいないとわかった。

それが強さなのか弱さなのかはわからないけど。
 

大人になれば、どうにもならない不条理な別れは少なくなるんじゃないかと思っていたけど、

大人になればなるほど、どうにも出来なかった別れは増える一方だった。

 

「でもSNSで繋がってるから」

それが何がしかの足しになるくらいの別れだから、今はほとんどの別離を「別れ」と呼ばないのだろう。

近況を知って、だからいったい何になるのかは、実際まだよくわかっていない。

一番見えていたはずの表情が見えない、言葉を交わせるはずなのに交わせない。

「本当の別れとは、二度と近付けないほど切なくて遠くて、でも目の前に居るかのように、心の中で相手を想い、幸福を願っていることだ。」 

わたしは心の底から、まだそう思えずに居る。


移ろいでいく世界を、移ろいでいく人の気持ちを、まだ愛せずにいる。 

 

幼い頃、日が暮れても誰かが来るかもしれないからと、いつまでもひとり公園で待っていた。


空を見上げた

星を見つけた

海を眺めた


その先に、どこかにいるはずのあの人の気配を感じたくて、ずっとひとりそこにとどまっていた。


あの人もわたしも、この海がつくり、空がつくり出した、移ろいでいくもの。